ユール書殿

――黒き血鉄の匂い、隣佇む美しき白――

紫陽花の城

病と亡霊、そして良心を解さぬ男によって壊されゆく、ある家族の姿。

著者:フローレンス・レイス

R-15|完結済|73,279字

 旧レイス家の末裔である少女フローレンスは、現レイス家の当主リチャードに連れられ、レイスの侯爵城――通称「紫陽花の城」へとやってくる。そこで出会った家族は彼女をあたたかく迎えたが、彼女がやってきたことによって、紫陽花の城に縛られる旧レイス家の亡霊が闇にうごめきだした。
 家族は次第に崩壊してゆき、そして冷たい瞳をもつ義弟もまた、成長とともにその残虐性をあらわにしていく。

〈登場人物〉

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