――黒き血鉄の匂い、隣佇む美しき白――

約束の還る海

受け入れたい。赦したい。自分自身を生きるために。

完結済|前編のみ公開中|182,665字

カクヨム

アルファポリス(空行を加えてあります)

改稿版

 海で拾われ考古学者の息子として育った青年レナートは、発掘調査の帰りに海を漂流する美貌の若者を救出する。身分を明かしたがらない若者に、レナートは幼少の頃より惹かれてやまない雷神の名、『リオン』を充てがった。リオンは、次第に心を開き始める。
 しかし、太古に滅びたはずの文明が、レナートを呼び続けていた。彼の命のみを求める、古代の遺物。やがて蘇った人類に対する嫌悪感が、快活だったレナートを襲った。
 魂に刻まれた遥か遠い記憶と約束。生まれてきた意味。生かされた意味。出会い、別れる意味。自分は何者か。
 かれらが発見する自己の姿と、受容のための物語。

※当作品には地震・津波の描写が含まれます。

◇イメージソング「Il mare blu」(GALLERYにも展示中)

登場人物

目次

IMAGE


レナート




リオン


レナート、リオン



メリウス



ピトゥレー


メリウス、ピトゥレー


キュアストス


メリウス、キュアストス


リヨン


ヴァイタス


アンドローレス、あるいは若かりしテオドーロ